クレジットカード番号の不正流出事件が世の中を騒が続けています。一旦、クレジットカード番号が流出してしまうと数十万円単位の被害を受ける可能性すらあるので、当然ですよね。
しかし、クレジットカード各社は様々な対策をしており、あなた自身に安全・安心してクレジットカードを使ってもらうサービスを提供しています。
そこで、今回の記事ではクレジットカード会社が導入または導入しようとしている安全・安心に関わるサービスについて紹介することで、クレジットカードがいかに安全な決済手段なのか、説明していきます。
目次
クレジットカードに導入済みのサービス
あなた自身のサインによる決済
安全度:1
クレジットカードは当初、サインによる決済が用いられていました。クレジットカード裏面には署名欄があるのをご存知かと思いますが、そこに書かれている筆跡と領収書のサインの筆跡を見比べて、本当にクレジットカードの所有者本人が使用している、確認していました。
他人の筆跡自体、そうそう簡単には真似できません。また、当初はクレジットカードが普及していなかったがゆえに、ルール通りに店員さん自身が裏面の署名と領収書へのサインのきちんと見比べていました。
当時は、安全な決済手段だということで用いられてきましたが、結果はご存知の通り、いまやクレジットカード裏面の署名と領収書のサインを見比べる店員の方が少数派となってしまいました。
ただ、VISAカードは2015年10月以降の決済において、不正入手されたクレジットカードを利用された場合、お店側の責任とするアナウンスがありました。
責任を取らされないためには、お店側も署名とサインの筆跡を見比べるしかありません。
もしかするとサインに関しても安全度が若干上がるかもしれません。私たちとしては良いことですね。クレジットカードのサインに関するルールはこちらの記事にまとめました。
暗証番号による決済
安全度:3
次に出てきたのがこちらです。クレジットカードをカードリーダーへ挿入し、あなた自身が登録した暗証番号を入力することで決済されます。
デタラメに入力しても1万分の1の確率でしか当たりません。更に以下の工夫を重ねることでより安全・安心な決済手段としています。
入力間違いは3回まで
3回間違えるとクレジットカードにロックが掛かってしまい、二度と使えなくなります。
不正利用された場合のことを考えると、逆にこのぐらいの方が丁度良い感じもします。
クレジットカードは決済時にカードリーダーへ暗証番号の情報を渡さず、決済する
実は、クレジットカードの暗証番号による決済では、カードリーダーが暗証番号をクレジットカード側へ送信し、クレジットカード内のIC回路内で暗証番号の照合が行われているのです。
合っていたら、クレジットカードは支払いの許可をカードリーダーへ送信しているのです。
こうすることで、暗証番号の情報はクレジットカード内部にしか存在しなくなります。安全・安心な決済となるように工夫されているのです。
ちなみに、暗証番号による決済は現在、世界のスタンダードとなりつつあり、日本でも東京オリンピックまでに暗証番号決済の可能なクレジットカードの普及率100%を目指しています。
セキュリティコードによる決済
安全度:2
ここからは、インターネット上におけるクレジットカード決済の安全度を高めるために、導入された手法について紹介します。
近年では、ビデオの進歩により、様々な映像を高精度に撮影できるようになりました。そのため、クレジットカード番号が一旦ビデオに写ってしまおうものなら、簡単に番号が判別されてしまい、不正利用へとつながってしまうのです。
コンビニなどの小売店で仕事されたことがある方ならわかるかと思いますが、クレジットカード番号を打ち込むだけで決済は出来ていましたよね。悪意のある第三者に掛かれば、不正利用なんて簡単にできてしまうのです。
そこで、クレジットカード裏面にセキュリティコードを印字しておき、インターネット上の決済ではセキュリティコードを入力必須とすることで、より安全性の高いサービスを提供しているのです。
こちらに関しても、インターネット上のほぼ全てのサイトで入力を求められるようになりました。クレジットカード会社もこのようなサービスを導入することで私たちに安全と安心をもたらしています。
本人認証システム
安全度:4
セキュリティコードなんて入力しても、クレジットカード両面をビデオなり、カメラなりで撮影されたら意味がない、と考えている方向けに本人認証システムをクレジットカード各社は導入しています。
名称はカード会社によって異なりますが、"本人認証サービス"や"3Dセキュア"と呼ばれています。
こちらのサービスに関しては任意で申し込み可能ですが、安全度は一気に向上します。
システムとしてはこうです。セキュリティコードの入力完了後にクレジットカード会社のホームページへ飛ばされます。そこで、あなた自身が指定したパスワードの入力を求められるのです。
そのパスワードが、あなた自身が登録されていたものと一致されて、初めて決済が完了するのです。
クレジットカード番号やセキュリティコードはカメラを使えば、簡単に知られてしまいますが、パスワードはそうもいきません。クレジットカード会社が各社こぞって宣伝していますので、安全・安心を追求するのであれば、申し込んだほうが良いと思います。
未来の技術
指紋認証
安全度:4
iPhoneなどに導入されていることから知らない人はいないと思いますが、クレジットカードでも指紋認証に関する開発が行われています。
指紋は万人異なるということで、安全・安心度の高い認証手段です。実は、Masterカードが指紋認証の導入に向けて開発を進めており早ければ今年中に市場に投入されるようです。
安全・安心なシステムであり、お手軽だということで早く導入してもらいたいですよね。詳細はこちらの記事にまとめました。
静脈認証
安全度:5
更に、進んだ技術として、手のひらや指の静脈を近赤外線で読み取り、クレジットカードの認証を進める開発が行われています。
静脈ですと、あなた自身の血管ですので、そう簡単に真似できませんよね。現在、JCBと富士通が提携して開発を進めていますが、実用化するというニュースは発表されていません。
不正利用されたとしても・・・
実は、これらの技術をかいくぐって不正利用されても、まだ大丈夫です。あなた自身が安心して使ってもらえるよう、以下のサービスが提供されています。
不正利用と思わしき請求は、クレジットカード会社が一時保留する
実は、クレジットカード会社はあなた自身の行動パターンを読み取り、不正利用と思わしき取引を特定しようとしているのです。三井住友カードが、この行動パターンの読み取りにAIを使用して、効果を挙げています。
しばらくして、私宛てに電話が掛かってきて、その支払いは本当にあなたが承認したものなのか、確認されました。
私自身が事情を説明したため、この支払いは無事に承認されました。ただ、クレジットカード会社が本当に安全・安心に力を入れてるんだな、とこの時に思いました。
ショッピング・プロテクション
最後の砦がこちらです。明細書を確認し、不正利用と思わしき支払いを発見した場合、クレジットカード会社に電話することで、その取引分の支払い額を返金してくれます。
この制度を使えば、少なくともあなた自身が損することは無いですよね?こうやってあなたが安全・安心してクレジットカードを使えるようサポートしているのです。
まとめ
いかがでしたか。このようにクレジットカードでは、現金での支払い以上の安全・安心感をあなたへ与えられるよう、様々なサービスを提供しています。
そうは言っても、暗証番号や指紋認証・静脈認証についても何とかセキュリティを突破しようと、色んな人が試しています。
絶対に安全なシステムの構築は不可能ですので、これからもイタチごっこになるとは思いますが、あなたや私が十分安全だな、と思えるサービスは提供してもらいたいですね。
今回は以上になります。
参考までに、クレジットカードの怖い制度としてリボ払いがあります。クレジットカードの安全・安心をつかむために、リボ払いを理解することは不可欠です。こちらの記事にまとめましたので、良かったら読んでみて下さい。