ANAが発行しているSuicaカードを紹介します。マイルが貯まるクレジットカードはそれこそ何枚もありますが、Suica機能も付いていることが本カードの特徴です。
Suicaカードが付いているので、日常的な買い物でもマイルを貯めることも容易に出来ます。更に、ANA搭乗時は通常のマイレージカードに対してボーナスマイルも付与されます。まさにマイルを貯めることに特化したクレジットカードと言えるでしょう。
今回の記事では、そんなANAのSuicaカードについて紹介していきます。
目次
基本スペック
年会費 | 2160円 |
---|---|
ETCカード | 540円 |
還元率 | 0.5%(※) |
ブランド | VISAのみ |
付帯機能 | Suica機能付き |
旅行傷害保険 | 国内・海外共にあり |
年会費について
ANAのSuicaカードの年会費は初年度無料です。ただし、二年目は正規の料金が掛かってしまいますが、以下のサービスに申し込むことで割引が可能になります。
・web明細書サービスへの申し込み:515円引き
・"マイ・ペイすリボ"への申し込み:1053円引き
マイ・ペイすリボとは、リボ払いのことです。一年のうち、一度でもリボ払いすれば1000円近い割引を得られるのですが、設定の戻し忘れが怖いですね。注意しましょう。
ここまで申し込めば、年会費512円まで支払額を抑えることが可能です。
ポイント還元率
ANAのSuicaカードは1000円の利用で1ワールドプレゼントポイントを獲得出来ます。これをマイルと交換すると以下の値となります。
・通常時:1ワールドプレゼントポイント=5マイルまたはSuica 5円分
・追加料金支払い時:1ワールドプレゼントポイント=10マイル
この追加料金の金額がネックで年間6360円も掛かってしまいます。 ただ、マイルは沢山貯めないと意味が無いのでこの6360円は必要経費だと思って支払うことをオススメします。
ANAのSuicaカード上では、5マイルコース/10マイルコースという名前で呼ばれています。6360円もの手数料が発生するのは10マイルコースの方ですね。
マイルのお得な貯め方
ANAを利用する
当たり前ですが、念のため。本クレジットカードを取得しておくことで、通常のANAマイレージカード保有者よりも10%分、多いマイルを取得出来ます。
このため、ANAの航空券をANAのSuicaカードで購入した場合、クレジットカードで航空券を購入したことと併せ、100円 = 2マイル相当として貯めることが可能です。
利用額に応じてボーナスポイントを得られる
ANAのSuicaカードでは、前年の利用額に応じて次年度にボーナスポイントを得られる仕組みがあります。具体的には以下の通りです。
前年度の年間利用額 | ステージ | ボーナスポイント |
---|---|---|
50万円~100万円未満 | V1 | 50万円利用で+50P 以降10万円毎に10P |
100万円~300万円未満 | V2 | 50万円利用で+75P 以降10万円毎に+15P |
300万円以上 | V3 | 50万円利用で+150P 以降10万円毎に+30P |
例えば、前年に100万円以上クレジットカードを使っても、すぐにポイントが付与されるわけではありません。翌年に50万円以上使うことで初めてボーナスポイントが得られる点のみ注意が必要です。
通常であれば、1000円で1ポイント得られますので、100万円ずつ毎年クレジットカード決済する人がいて、その時に得られるポイントは1150ポイントです。マイルに換算すると、11500マイル分にもなります。シーズンを外せば、羽田→神戸の往復航空券と交換出来ます。
是非、オススメします。
ANAの特約店では、ボーナスマイルが付与される
どこのクレジットカード会社でも、自社が運営しているお店では、特別なボーナスポイントを付与しています。ANAのSuicaカードも例外ではありません。具体的には以下のサイトです。
・リムジンバス
・京急電鉄 ANAのマイル切符
・京成スカイライナー
★空港サービス
・クロネコヤマトの空港便
・機内販売
・イースタンエアポートモータース(羽田空港直営の駐車場)
★スーパー・コンビニ・ドラッグストア
・セブンイレブン
・イトーヨーカドー
・沖縄ファミリーマート
・マツモトキヨシ
★ネット通販
・楽天市場
・Yahoo ショッピング
・ヤマダショッピング(家電)
★その他
・ENEOS電気
・ANAのふるさと納税
これらの店舗をANAのSuicaカードで決済することでボーナスマイルを獲得できます。お店にもよりますが、100円または200円で1マイルとなります。通常のマイルと合算すると100円=2マイルにも達する場合があるので、積極的に狙ってきたいですね。
Suicaへのチャージでもポイントが付与される
ANAのSuica自体、Suicaとして使用することが可能です。やり方は簡単、端末にタッチすればOKです。所定の手数料を支払っている場合は1000円 = 10マイルで交換可能です。
Suicaは日本国内であれば、スーパーやコンビニ・鉄道など様々な場所で使用可能です。ただし、定期券機能までは付与されません。中々、上手く行きませんね。
そこで、定期券機能とSuica機能を一体型として使用するために、モバイルSuicaを使用することをオススメします。
ANAのSuicaカードであれば、チャージ時にもポイントが貯まりますし、モバイルSuicaの年会費も無料で使用可能です。モバイルSuicaでは、スマホ上でクレジットカードによるチャージや定期券の購入などが可能なため、ANAのSuicaカードの弱点を補完できます。
更に、Suicaポイントクラブへ登録すれば、Suicaを使った時のポイントも併せて獲得可能なため、ポイントの二重取りが可能となります。
また、SuicaポイントはTポイントを経由すればANAのマイルへ交換可能です。詳細は以下の記事にまとめました。
マイルの使い道
一言で言ってしまうと、飛行機への搭乗券と交換します。搭乗券と言っても、行き先や座席ランクに応じて色々と違いが出てくるので、以下紹介していきます。
国内航空券
あなたの貯めたマイレージに応じて、行ける場所が変わります。以下の表にまとめました。ちなみに、特典を獲得するのに必要なマイル数はシーズンによって変わります。Lがローシーズンのこと、Rがレギュラーシーズンのこと、Hがハイシーズンのことを指します。
ハイシーズンがお盆やゴールデンウィーク、年末年始の長期休暇が該当します。通常の航空券運賃も高額になりますが、交換するのに必要なマイル数も増えてしまいます。
全旅程の距離 | 対象路線 | 必要マイル数 | |||
---|---|---|---|---|---|
片道 | 往復 | ||||
0~600 マイル区間 | 東京 | ⇔ | 秋田、庄内、仙台、新潟、大島、八丈島、富山、小松、能登、名古屋、大阪 | L 5,000 R 6,000 H 7,500 | L 10,000 R 12,000 H 15,000 |
大阪 | ⇔ | 萩・石見、松山、高知、福岡、大分、熊本、宮崎 | |||
名古屋 | ⇔ | 新潟、松山 | |||
札幌 | ⇔ | 利尻、稚内、女満別、根室中標津、オホーツク紋別、釧路、函館、青森、秋田 | |||
仙台 | ⇔ | 小松 | |||
福岡 | ⇔ | 対馬、五島福江、宮崎 | |||
長崎 | ⇔ | 壱岐、五島福江、対馬 | |||
沖縄 | ⇔ | 宮古、石垣 | |||
宮古 | ⇔ | 石垣 | |||
601~1,600 マイル区間 | (上記・下記以外の往復同区間旅程) | L 6,000 R 7,500 H 9,000 | L 12,000 R 15,000 H 18,000 | ||
1,601~2,000 マイル区間 | 東京 | ⇔ | 沖縄 | L 7,000 R 9,000 H 10,500 | L 14,000 R 18,000 H 21,000 |
大阪 | ⇔ | 石垣 | |||
大阪 | ⇔ | 宮古 | |||
静岡 | ⇔ | 沖縄 | |||
名古屋 | ⇔ | 沖縄 | |||
名古屋 | ⇔ | 宮古 | |||
札幌 | ⇔ | 福岡 | |||
2,001~4,000 マイル区間 | 東京 | ⇔ | 石垣 | L 8,500 R 10,000 H 11,500 | L 17,000 R 20,000 H 23,000 |
東京 | ⇔ | 宮古 | |||
名古屋 | ⇔ | 石垣 | |||
札幌 | ⇔ | 沖縄 | |||
沖縄 | ⇔ | 仙台、新潟 |
通常、行きっぱなしということは無いと思いますので、一番右側の列を見て頂ければ問題ないかと思います。これを見ているだけでも、結構楽しいと思います。あなたの行きたい場所は何マイル必要でしたか?
ざっくり言うと、上のマイル数に百倍した金額をANAのSuicaカードで使用すれば、上の航空券を獲得できる計算です。
尚、ローシーズン、ハイシーズンの時期に関しては、以下の日取りとなっています。
年 | L(ローシーズン) | R(レギュラーシーズン) | H(ハイシーズン) |
---|---|---|---|
2017年 | 1/5~2/28、4/1~4/28、12/1~12/22 | 3/1~3/15、5/8~8/9、8/22~11/30 | 1/1~1/4、3/16~3/31、4/29~5/7、8/10~8/21、12/23~12/31 |
2018年 | 1/8~2/28 | 3/1~3/15 | 1/1~1/7、3/16~3/31 |
航空券の価格はハイシーズンであっても朝でる便か夜出る便かによっても変わってしまうため、比較は難しいですが、旅割切符を頑張って取れても羽田→沖縄を往復すると6万円以上掛かってしまいます。これが、マイルだと21,000マイルで獲得できてしまいます。
マイレージを貯めるのが得だと言われるのは、このように少ないポイントで価値の高い航空券を獲得できるからですね。上の例で行くと、羽田→沖縄のチケットの場合1マイルの価値は3円ほどにもなります。
国際航空券
国際航空券に関してもマイルと交換可能です。国際航空券の場合、世界を10ブロックに分割し、各々のブロックごとに必要なマイルが異なってきます。これをまとめたのが、こちらの図になります。
また、国際線に関しても、国内線同様、時期によって必要マイル数も異なってきますし、座席のクラス(エコノミー・ビジネス・ファースト)によっても異なります。これらをまとめますと、以下の表のようになります。
地域 | 搭乗時期 | エコノミー | ビジネス | ファースト |
---|---|---|---|---|
韓国(Zone 2) | L | 12,000 | 25,000 | - |
R | 15,000 | 30,000 | - | |
H | 18,000 | 33,000 | - | |
アジア1(Zone 3) | L | 17,000 | 35,000 | - |
R | 20,000 | 40,000 | - | |
H | 23,000 | 43,000 | - | |
アジア2(Zone 4) | L | 30,000 | 55,000 | 105,000 |
R | 35,000 | 60,000 | 105,000 | |
H | 38,000 | 63,000 | 114,000 | |
ハワイ(Zone 5) | L | 35,000 | 60,000 | - |
R | 40,000 | 65,000 | - | |
H | 43,000 | 68,000 | - | |
北米(Zone 6) | L | 40,000 | 75,000 | 150,000 |
R | 50,000 | 85,000 | 150,000 | |
H | 55,000 | 90,000 | 165,000 | |
欧州(Zone 7) | L | 45,000 | 80,000 | 165,000 |
R | 55,000 | 90,000 | 165,000 | |
H | 60,000 | 95,000 | 180,000 | |
オセアニア(Zone 10) | L | 37,000 | 65,000 | - |
R | 45,000 | 75,000 | - | |
H | 50,000 | 80,000 | - |
例えば、東京の成田からラスベガスへお盆の時期にエコノミークラスで向かおうとすると、一人あたり往復で25万円近く掛かりますが、55,000マイル使えばホノルルまでの往復航空券を買えます。1マイル = 4.5円換算となります。
ちなみに、同じ条件でビジネスクラスを取得すると、一人あたり往復で50万円近くかかりますが、90,000マイル使えば往復航空券を買えます。1マイル = 6.7円換算となります。
更に、ファーストクラスで向かおうとすると、一人あたり往復で170万円近くかかりますが、165,00マイル使えば往復航空券を買えます。1マイル = 10.3円換算となります。
このように、エコノミーよりもビジネス、ビジネスよりもファーストの方が1マイルの価値が上がっていきます。コスパを考えるなら実は、ファーストクラスへの搭乗券とマイルは交換するのが良いです。
ただ、そうは言っても、16万マイル分も貯めるのは至難の業です。どの程度マイルをためられそうか、検討しながら航空券を交換すると良いでしょう。
参考までにANAの航空券予約サイトのリンクを貼り付けておきます。
Suicaへの交換も可能
1ポイント=3円相当分のSuicaポイントとも交換可能です。ただ、上のような景気の良い話をしても尚、Suicaポイントへ交換する人はいないかもしれません。
最低でも6000マイル近く保有していないと、航空券と交換できない以上、どうしても端数が余ってしまいます。端数のポイントを無駄なく使う目的でSuicaポイントへ交換しておくと良いかと思います。
オススメの使い方
10マイルコースは1年おきに申し込む
10マイルコースは6360円とそこそこ高い手数料が発生してしまうため、出来れば申し込みたくないと考えている人もいるかもしれません。ただ、マイルがいっぱい貯まるこのサービス自体は魅力的ですよね。
そこで、オススメしたいのが、1年おきに申し込むというやり方です。このサービスですが、いつでも申し込み・解約可能なため、毎年申し込む必要はありません。
ANAのSuicaカードを用いることによって貯まるポイントの有効期限は2年間ありますので、2年以内にマイルに交換してしまえば良いのです。
更に、最低でも6000マイル以上貯めないと、航空券へ交換が出来ません。1年以内にマイルをこれだけ貯めるのは厳しい方も多いかと思います。ANAのSuicaカードを取得しても2年目以降に10マイルコースに申し込めば十分です。
初年度はキャンペーンでマイルを稼ごう
ANAのSuicaカードも他のカードと同様に様々なキャンペーンを行って入会を促しています。具体的には以下の通りです。
入会時のボーナスマイル・・・1,000マイル
webへの登録・・・500マイル
リボ払い利用キャンペーン・・・16,000マイル
iDの利用キャンペーン・・・5,000マイル
ANA銀聯カード入会&利用キャンペーン・・・5,000マイル
国内線への搭乗・・・500マイル
国際線への搭乗・・・1,500マイル
ANAカードマイルプラス加盟店の利用・・・3,000マイル
合計:32,500マイル
結構大きなマイルとなります。キャンペーンだけで香港行きのチケットがマイルで買えてしまいます。
リボ払い利用キャンペーンについて
これだけキャンペーンが並んでいますが、リボ払いだけは注意して下さいね。半年で50万円以上、リボ払いで支払わないとこれだけのマイルを獲得出来ません。かなり、使い込まないといけません。
これだけの額を半年で使う自信の無い方は、この項目は無視した方が良いです。また、使う自信のある方もキャンペーン分の利用が済んだら、リボ払いの解約は忘れないようにして下さい。
えきねっとへの登録
"えきねっと"とはオンライン上で新幹線や特急券を買えるサービスのことです。"えきねっと"経由で購入することで、"えきねっとポイント"という別のポイントが付与されます。
これはSuicaポイントに交換可能です。更に、ANAのSuicaカードをえきねっとに登録しておくことで、"えきねっとポイント"とマイルの二重取りが可能です。
JR東日本・北海道を運行している特急・新幹線をえきねっと経由で購入すると、ポイントが30ポイントたまります。えきねっとポイントは1ポイント=2.5円相当ですので、実質75円分貯まるのです。更に、左記以外のJR東海が運用している東海道・山陽新幹線の予約でも20ポイント(=50円相当)も付与されます。
ただし、えきねっとで予約したチケットをみどりの窓口で受け取ると10ポイント減額されるので注意が必要です。券売機で切符を受け取れば、ポイントは減額されないので、こちらを利用した方が得です。
まとめ
いかがでしたか。ANAのSuicaカードについて紹介していきました。マイルを貯める上で、これ以上ないくらい、スペックの良いカードであることがわかって頂けたと思います。
ただ、マイルは沢山貯めないとどの航空券とも交換出来ない質のものです。ANAのSuicaカードを取得する以上はメインカードとして使用することをオススメします。
今回は以上になります。
参考までに、当管理人がオススメするクレジットカードについて記事にまとめてありますので、紹介します。
今回は以上になります。